君が笑うとき

すると、


「幸介ぇ～！」


後ろのほうから声がし、振り向くと一人の女がいた。


その女はなれなれしく俺の腕に抱きついてくる。


…誰？コイツ。


その女は派手な化粧をし、髪の毛は金髪のプリン頭、スカートはYシャツで隠れるくらい短い。


あきらかに遊び人だ


そう言っている俺も十分遊び人なんだけど…


俺は少し考えたあと、ハッと思いだした。


ああ、そういえば前、俺のこと好きだって言った奴…


完璧忘れてたし…(笑)


そんな俺にも気付かず、女はしゃべり続ける。


「メールくれないからぁ、心配したぢゃあん～」


女は髪の毛を指にクルクル巻いて言う。


「今日どこ行く？あたしの家来る～？あはっ！」



…俺の付き合う女はいつもこういう口調。



いつもは「ウザイ」とか思ったりしなかったけど今日は一段と耳障りなぶりっこ言葉にイラついた。


女から手を無理やり解き、触られていたところを軽くはらった。