「何描いてんの?」


俺が麻由に言う。


「ん~…。あそこにある花」


麻由が少し離れたところにある青い花を指さした。


「…小っちゃ」


俺は目をこらして言った。


「うん、小さい~」


麻由も目をこらしながら絵を描いていた。



麻由はいつも不思議なものを描く。


虫とか太陽とか小さい花とか…


俺にはあまり理解できなかった。