君が笑うとき

すると麻由は少し悲しそうな顔をして言った。


「前、すごく幸せそうなカップルがいたの。その人たちをモデルにして描いたんだ」


麻由はゆっくりと絵を箱から取り出して、1枚の絵を出してきた。


そしてその絵を俺に差し出してきた。


それを俺がゆっくりうけとる。


絵には、2人で寄り添って幸せそうな顔をしているカップルがいた。


なんて幸せそうなんだろう…


でも麻由はその絵の幸せを否定した。




「こんなに幸せでも、いつかは別れるんだよね」




いつかは――…


俺の胸がチクリとした。


どうして麻由はこんなこと言うんだろう…


「なんで絵はこんなに苦しくさせてくれるんだろうね?」


「・・・」


麻由は俺の答えを聞かず、棚の上の画材をとろうとした。