「えっ、だれあの可愛い系男子…?」

そこには、女の子に囲まれて困り果てている可愛い系男子の姿があった。

「ほらほらあの子!ハルも見覚えあるでしょ 」


見覚え……?

あんな子、私の知ってる人にはいないけど。

もし知り合いだったら忘れるはずないし。

「知らないよ」

首を左右に振ると星加は急に真顔になった。――かと思うと突然歩き出す。

「星加!?」

「声を聞けば分かるからっ」