「あの、ごめんなさい。大丈夫ですか?」 声をかけると男子生徒は手に持っていた物を適当に鞄の中に突っ込んでから素早く立ち上がり、勢い良く頭を下げた。 「だ、大丈夫です。 あの…すみませんでした、僕の前方不注意で…。あなたの方こそ大丈夫ですか?」 それまで俯いていた顔を上げて私の顔を見ると、目の前の彼は石のように固まった。 まぁ…それは私も同じであって。