王子なカノジョと姫なカレ




「ごめん…」



蚊の鳴くような、小さい小さい声で何度目か分からない謝罪をすると、彼は再び俯いてしまった。



私は彼に手を伸ばす。


「顔、あげて。

もう…謝らないでいいから」



「でも、ハルは」

「いいの」


そっと彼の両頬を包み込むと、
少し翳りを帯びた瞳をじっと覗き込む。