不思議なハルイチくんの秘密

「ただいまー。」








「おう、桐花。今日は昼帰りか。」








「始業式だからね。お兄ちゃんはなんでいるの?」







「今日授業休みなんだよ。後で一花来ることになってるから。」







「一花さん来るんだ。相変わらず仲良しだね。」








一花さんとはお兄ちゃんの彼女さん。
可愛くて優しくて、お兄ちゃんにはもったいないくらいの彼女。








「お前は部屋にいけよなー。」









「分かってるもん。てか、コンビニ行ってくる。」








そして、普段着に着替えて財布だけ持って外に出た。









「いらっしゃいませー!」








店員の元気な声が響き渡る。








「アイスでも買おっかな。」








「あ、今日春と話してた人だ。」








その声に振り返ると、
ハルイチくんと話してた赤い髪の人が立ってた。








「あ、こんにちは。ここ近所なんですか?」








「ああ。よく来るよ。あんた名前は?」








「黒乃桐花ですけど…、」








「黒乃ね。俺は日比谷慶介。よろしくな。あとお前の友達の黒髪にもよろしく言っといて。」








そう言ってコンビニから出ていった日比谷くん。








意外と律儀な人…?