*3年前(中2の時)





「利華〜、今日一緒に帰れる?」








「うん。けど、ちょっと残るから待っててくれる?」







「もちろん。なら教室にいるからさ。」








あの時わたし達は中学2年で、
利華には付き合ってる男子がいた。








その人の名前は氷室将希。
一言で言うと人気者だった。






「利華幸せ者だね!」







「うん。桐花もすぐ彼氏できるよ。」








利華はほんとに笑顔で溢れてた。
なのに、将希くんは裏切った。








「んなことねーって。」







「もー、将希ってば!早く彼女と別れてさ〜、私と付き合ってよ!」








「分かってるって。アイツ重くて困ってたんだよ。」








それを私は聞いてしまったのだ。
そして、その場には利華もいた。







「利華違う、これはきっと間違いで…」








「将希…、私のこと重いって思ってたんだ。」








利華の目に、涙が浮かんでた。
こんな利華を見たのは初めてだった。







気づいたら私は飛び出してて。







「最低!利華を幸せにするって言ったじゃない!ほんとに…最低。」







「違うんだよ、桐花ちゃん。信じてよ。」








「さっきの言葉、どう説明するの。利華が重荷だったってなに?」








「だから、それは…、」








私はそれから男の人に嫌悪感を抱くようになった。
利華は、感情を表に出さなくなった。