セプテンバー『ねぇ…フェブラリー!?飛び出して来たのは良いんだけどさ…エイプリル置いてきたみたいょ…』
エイプリル『ちょっ…ちょっと…待ってょ~』
フェブラリー『・・・』
セプテンバー『エイプリルってば…ほんとサンプルに選ばれた人類なの!?…特に特化した能力が有るようには見えないのよね…』
フェブラリー『お喋りはそこまでだ!!…さぁ…案内して貰おうか…水先案内人』
エイプリルが月を見上げる
エイプリル『ん~時間的に良いタイミングだょ~』
フェブラリー・セプテンバー
『!!』
フェブラリー『海水が…!!』
セプテンバー『ひいていく…!!』
下がっていく海面から歴史を感じさせるほど 古い建造物が姿を現す…
それはまるで 海水に浮かぶ浮遊城
フェブラリー『なんだ!?俺は…ここを見たのは始めてではない…デジャブか!?思い出せない…』
そう呟くフェブラリーをその場に残し はしゃぐように扉の奥へと駆けていくエイプリルをセプテンバーは追いかける
フェブラリーもまた、恐い赴きでゆっくりとその不思議な建造物へと足を運んでいく…
エイプリルを追いかけるセプテンバー
エイプリルの足音が遠ざかっていく
セプテンバー『エイプリル!!ちょ…ちょっと待ちなさいよ~!!』
その場でエイプリルの追尾を諦めたセプテンバーは後からゆっくりと近づくフェブラリーを待つ
何かに取りつかれた様にじっくりと辺りを見渡しながらフェブラリーはセプテンバーのもとへ
セプテンバー『ねぇ…さっきからどうしたのょ…』
フェブラリー『呼吸が聴こえる…』
セプテンバー『ん!?そりゃそうよね…私達…』
フェブラリー『いや、我々のではない!!…』
奥の扉が開き長い階段をエイプリルが転げ落ちてくる
フェブラリー『!!!!』
セプテンバー『エイプリルっ!!どうしたの!?!!』
エイプリル『くっ…うくくぅ…ぐはぁっ!!』
『カタ…カタカタ…カタ』
扉の奥から足音が近づく…
だが…まだ姿は見えない…
足音の主『誰!?…さ…い…らむ…!?』
フェブラリー・セプテンバー
『・・・!』
フェブラリーが激しい頭痛に襲われる
足音の主『ねぇ…誰なの!?…』
扉の奥から無数の魚群が押し寄せる
足音の主がその魚群へと指示を出す
足音の主『この竜宮を汚す…さいらむの反乱分子です…海水を紅い血で染め上げて頂戴!!』
魚群『シャー!!』