不器用な恋愛



「ん?これ?」


俺はベッドの横に置いてあるカメラを手にした。


「うん。お前の?」


それは有理亜が俺に貸してくれたカメラだった。


「ためしに使ってみてよ♪」

とか言われてさ。


「それは,人からの借り物。」


「そうなんだ。お前のだったらちょっと借りようかな〜なんて思ったのに。」


「えっ…?」


兄ちゃんはカメラを手で触り色んな角度から見つめてた。


すげぇ楽しそうに笑って


「嘘だよ。ちょっと懐かしかっただけ。」


って言ったんだ。