不器用な恋愛



「いいか?」


「えっ?あ…うん。」


ノックをしたのは兄ちゃんだった。


「兄ちゃん風呂は?」


「入ったよ。て言ってもシャワー浴びただけだから。」



そう言うと兄ちゃんはベッドに腰かけた。


「あ……」


今まで気付かなかったけど
兄ちゃんの目の下にはクマがあった。


「兄ちゃん…疲れてんじゃない?」

目頭に手を置こうとした兄ちゃんが驚いてこっちを見る。


「俺…顔色悪い?」


「いや…何となく。」


「何となくってなんだよ。」と兄ちゃんは少し困った顔で笑った。