「ん…なんかお前また身長伸びたんじゃないか?」 「そうかな?」 「すっかり大人の男だな。」 兄ちゃんは悪戯にニカッと笑った。 そういう顔すると,変わってないなってちょっと安心する。 「兄ちゃんには負けるだろ。」 「なんだ,お前昔より素直になったな。」 「俺は昔から素直だっつの!」 なんて会話をして二人で笑った。 「あ,そういえば宏。美幸ちゃん元気か?」 「美幸?元気だけど。」 俺は階段を登りながら答えた。