不器用な恋愛



よいしょっ。とアルバムを俺の座った横に置いた。


その反動でベッドのスプリングが揺れる。


兄ちゃんは懐かしげにカバーを触ると


丁寧にページを捲った。


「これって…」


「俺がどこにいるかわかる?」


兄ちゃんの高校時代の写真だった。


ちなみにバスケ部での集合写真。

兄ちゃんは…


「あ!これ?」


「そ。若くね?」


「あはは。確かにー」


幼さが残る兄ちゃんは


中央で爽やかに笑ってた。