「そんな悲しそうな顔すんな。」


兄ちゃんは俺の頭をガシガシと撫でる。


「…うん。」


こうやって最後は俺に気を使ってくれる。


俺にとって兄貴の存在はデカい。


この時さらに実感したんだ。


…けど,他の意味で兄ちゃんの存在がデカくなるなんて


そんなこと,想像しなかった。


…いや,出来なかった。