後頭部に手を回し

柔らかい髪に触れる。


徐々に深まるキス。


もう理性なんてものは吹っ飛んでいて


この一瞬一瞬に必死だった。



「…んっ…」


時々漏れる甘い声が俺の脳裏に焼き付く。


止めなければいけないのに止められない。


いや,止めたくなかった。



この時間だけは



俺だけが心の中にいてほしい。



たとえ違う誰かを思っていても……