君の声が聞きたい


「痛って!」

「俺が何かした前提で質問すんな。」

「だってお前無愛想だし、無意識に突っぱねる様な事言いそうだし。」


拗ねたように言われた言葉が胸に刺さる。
だって、俺が言った言葉は無意識なんかじゃなくて意識的に言ったものだから。


「あの人は関係ねぇよ。」

「どうだか。」


意味深な笑みを見せる伸也が今日ばかりは一緒に居たくないと思ってしまう。
コイツは天然っぽく核心を突いてくるから普段は爽快で心地良いが今は苦い思いが広がるばかりだ。

午後の授業はまるで集中出来なかった。
参考書は開いているがヘッドホンの隙間から入る教師の声と先輩の傷付いた顔が頭の中でチラついて問題が入ってこない。

だから、何で俺はこんなにあの人に乱されてんだよ。
何にも関係無いじゃんかよ。
ただ、再び今朝の出来事を思い出してシャーペンを握る手に力が入った。