「あ"ぁ"ッッお"っほん!!!!」


私はあまりにも非常識なそのカップルに向けてわざとらしく咳払いをした。



「あ、ごめんね〜。通してくれる??」


ニコッと効果音がつくほど素晴らしい笑顔を浮かばせ、私と美嘉はその2人の間を裂くように歩いた。


「あ…ゴメンなサァーイ……。(チッ、あのクソアマ。あとちょっとで手ェ繋げたのによぉ…。邪魔しやがって!)迷惑だったもんね…、シュン……。」

「仕方ないよ、ちゃんと周り見てなかった僕が悪いんだ。だから、君は気にしないで?ね?」


「う、ううん!私も悪いよぉ〜!!だから、2人ともおあいこっ♡えへへっ♡」




おい、クソアマ。()の中見えてんだよ。
心の中で言うくらいなら直接言いに来なさいよ。


全く、女子ってのは本当性格悪いよ。
タチが悪い。


「チッ、彼奴らのせいで爽やかな朝がイライラが止まらない朝になったわ。マジリア充爆ぜろ。」

「それな。」


2人で駄弁りながら学校の通学路を歩いた。