今あたしたちは食事中


誓いの言葉とかは終わったばかり


ウエディングドレスを着たマクリはとても綺麗だった


入場の時は会場が静まり返るくらいね


でも問題は花びらを撒いてたあの人たちで…


カゴの花びらがなくなっちゃったからって床の花びら拾って撒いてたんだよ…


絶対やらかすと思ったってみんな言ってたけどね


「おいしい」


とミルは上機嫌


「お菓子ばっかじゃ体に悪いよ」


ミルはさっきからお菓子しか食べてない


というか今までにお菓子以外食べてるのを見たことがない


「他の国の人からすると変みたいなんだけど、お菓子の国ではこれが当たり前だよ?」


まるであたしが言ってることが不思議とでも言うように首をかしげる


どうやらそれが普通らしい


ちなみにベルもお菓子ばっかり食べている



スグルは食べ物を探しに会場内をグルグル回っている


この人混みでは姿見えないけど


「まったくもう少し落ち着けないものですかね」

アグルはそんなスグルを見ながらため息をつく



「まあルウと一緒に回ってくれてるからこっちとしてはありがたいけど」


ユウが苦笑いする


「みんな楽しそうだね」


マクリがにっこり笑いながらこっちへ来る


「あっ確かマクリだっけ?」



「うん。ミル、クリームついてる」



「ほんとだー」


と言ってミルがぺろっと舌で舐めてとる


「ほんとにしょうがないのさー」


ベルがこう言うのも慣れてきた


なんかマクリ、ミルのお姉さんみたい


「フウたちはいませんか?」


マクリが唐突にきく


確かフウたちにも招待状きてたみたいだけど…


差別がある今城には行けないとかいってたからな…


「やっぱり来れないんだ…」


マクリがしゅんとする


「マクリが落ち込むことじゃないよ」


と後ろからジャック


なんかこの人最初に会った時と全然違うんですけど…



「でもジャックの差別も収まったわけじゃないでしょう?今だって反対する人もいるわけだし」



みんな目を伏せてしまう


「でもね私いつかこの国が差別のない国にしたいの。まだできないけどね」


「マクリらしいよ」


ジャックがマクリの頭を撫でる


仲がよろしいことで…


「あのね頼みがあるんだ」


急に話しを変えるマクリ


「この花束をフウたちに渡してほしいの」


そう言うと手の中に綺麗な花束が一つ完成する


今のも…魔法?


「ダリアとカスミソウだな」


見ただけでなんの花か即答するユウ


でもたしか草の魔法って自分の持ってる花と同じものしか作れないんじゃなかったっけ?


「私はねこの世にある一度触れたことのある花ならなんでも作り出せる」


それってすごいね…


つくりほうだいじゃん


「終わってからでもいいんだけどできるだけ早く渡したくて…」


「じゃあミル行くよ」


ミルが真っ先に手を挙げる


以外だなと思っていると



「たぶんこの会場の雰囲気に疲れて外に出たいだけだと思うのさー」



ベルがいうとちょっと納得かも…



「ほんと?じゃあお願いね」


「うん。ミル行ってくる」



と満面の笑みでむかう