夢色、虹色、涙色

シャワーを浴びて、ベッドに横になる。
リョウが布団をかけてくれて、腕に包まれる。
リョウの香り、変わらない。

「さや 大好きだよ」

「ホスト上がるまでもう少し、辛い思いまたさせるけど
俺と付き合ってくれる?」
私は頷いた。


一体何人の女の子にその言葉を囁いているんだろう。
ホストを辞めて欲しい。
ホストとして支えられない自分。
応援したい気持ち。
信用出来ない気持ち。
でも本当にリョウが好きなのは私だと思う傲慢な心。
結局自分が一番大切な私。

色んな気持ちが交差している。
リョウは売れっ子ホストなのだから。


さっきまで再会できた事に感謝してたのに、一つ叶えば、
新たな欲が出てくる。
私は欲深い人間だ。

今はただ、再会できた事だけに感謝したいのに。