宝side


「……亜梨架寝たか?」


優雅が携帯の画面から目を離して聞いてきた。



「あぁ。」



「お姫様にはもうちょっと警戒心を持たせたら〜?優雅。」



なんで警戒されなきゃなんだよ。



そんな意味を込めて葉を睨んだ。


「そうだな。」



「納得すんな。話戻すぞ。」


「あぁ。だな。」


優雅がもう一度画面に視線を落とす。


そこに書いてあるのは


"雨龍の寵姫。朝比奈 亜梨架。漣高校1年…………"


っていう亜梨架の情報だ。ったく。情報回んの早ぇな。



顔見せすらまだなのに…。