「立ってるので」


「こい。」


良いです。って言いたかった。

………………。



有無を言わさない程の圧力…。



ただ見られてるだけなのに…。


「わか…りました…。」


宝先輩に近づいて


「失礼します。」


って言って足の間に座った。



その瞬間"フワッ"と香った宝先輩の匂いにドキドキした。




あの日から恋なんて知らなくて良いって思ってたのに…。



恋………しちゃいそうだよ…。



「……――だから。」


「いやでも。」


さっきから良く分からない話ばかり。



なんか眠くなってきたな…。



私は宝先輩の足の間だという事を忘れて、身を任せて眠りに落ちた。