「………だったら。」


「えっ?」


宝先輩が何か言ったけど聞き取れなくて聞き返す。



もちろん顔は宝先輩に向けて。



目線を下げていた宝先輩はまっすぐ私を見て


「だったら尚更俺達を信じろ。暴走族がそんなんばかりじゃねーって、俺達が証明してやるよ。」



そう骨格を上げて言った。
不覚にもドキッとした。



だってだって!!
こんな整った顔で、そんな風に言われたら、誰でもドキドキしちゃうよ…。


「亜梨架、返事。」


「は…い。」


私は抵抗する事もなく、頷いた。



だって、心から信じてみようって決めたから。