少し、本当に少し骨格を上げた。


「でも1つだけ聞かせろ。」


「なんだ?」


「やったのは雨竜か?」


「違う。」


そこは即答で来た。

それに安心する。

同じ族だったら怒りでどうにかなりそうだ…。


「そうか。」


「んじゃあ、お姫様拉致る?」


「だな。」


「はっ?!」


珍しく優雅が表情を崩した。




「安心しろ。聞き出す訳じゃない。

俺達は違うって分かってもらう。それだけだ。」




そう言って葉と2人で屋上を後にした。