「…俺もそう思ってる。けどな。」


「分かってます!危ない事くらい。けど、側に居たい。」


語尾がだんだん小さくなる。


宝先輩は少し黙って何かを考えてから


「良いんだなそれで。後悔しないんだな?」


顔を上げて首を縦に振る。


心なしか宝先輩の顔が安心したみたいだった。


「ただ。」


「ん?」


聞き取れなくて聞き返したら


「約束してくれ。これからは絶対に自分を犠牲にしないって。」


頬を包まれて正面から目を合わせられて言われた。



先輩の顔は後悔で歪んでいて…。胸が"ズキン"とした。



私がこんな顔させたんだ。



「はい。しないようにします。」