"グサッ"

城ヶ崎の腕からなんとか抜けて、鈴音を抱き締めた瞬間……―――





左側の背中に鋭い痛みが走った。


「っああぁぁああ!!!!!!」



なんとも言えない痛み。


咄嗟に自分の腕を噛んだ。



一瞬しーんとしてから宝先輩が


「……メー、ざけんなぁぁ!!!!」


城ヶ崎に殴りかかった。


もうそっこからはすごい速さで事が過ぎていった。



背中の痛みが体全体に響く。



刺された時から今もずっと抱き合ってる鈴音と私。



鈴音が「亜梨架!亜梨架!」って言たび、痛みが増す。