それに痺れを切らして


「なんで不機嫌なんですか?」


そうぶつけた。


でも宝先輩はソッポを向いて



「何でも。」


ってだけ答えた。
なんでもなくあるはずがないのに。


全く。子供みたい。
そんな宝先輩も好きだけどなぁ。


…………ん?好き?


え?私今、宝先輩の事好きって思った?


…………いやいや。
恋愛感情ではないな!


きっと先輩としてだよ!


そう無理矢理思い込んだ。


恋愛感情だって自覚するのに、1日もかからなかったけど、ね。


それを私が知るのはすぐそこにきていた。