なるほど…。



「待たせた。」



「………いえ。どうぞ。」



そう言って車のドアを開けてくれるスーツを着た男の人。



うん。誰だろう…?


そう思って車に乗らず、ジーっと見てたら



「申し遅れました。
私は、九嶋竜斗と申します。」


って名前を言って頭を下げた、九嶋さん。


「く、じまりゅうと?さんですね。あっ私は!」


「存じ上げております。朝比奈亜梨架様。」


わぁ。知っててくれてる。嬉しいな。


「早く乗れ亜梨架。」


思わず九嶋さんにみとれてたら、不機嫌声で宝先輩がそう言ってきた。