狼少年

---------音が聞こえる。  何だろう  ああ、不快だ。ただただ不快だ。もっと静かで、誰も居ない綺麗な場所に行きたい--------

俺はそんなことを思ったと同時に目が覚めた。

俺がここがどこか尋ねる前に目の前の医者らしき人物が話しかけてきた。

「青葉君!! おーい!青葉君!!!  大丈夫か?」
「ああ、大丈夫だ。」
「良かった、目が覚めようだね。 とりあえずここがどこか分かるかい?」
わからん。当たり前だ、目の前に見たことのないような景色が広がっているからな。
「わからん。」
「そうか、ここは病院だよ。 青葉君はなぜここにいるか分かるかい?」
たしか・・・そうだ、倒れたんだ。サッカーの練習中に。
「倒れたからか?」
「そうだ。 ちょっと待っててね、落ち着いたようだしお母さんに入ってもらおうか。」
俺はこの医者にかなり違和感と心の中に不快感を感じた。
母さんを呼びに行った後、2、3分で扉が開いた。
、と同時に
「匠!!!」
声が聞こえた。どこかで聞いた声だ。
「母さん?」
「あんた、心配かけすぎよ!!」
なぜか怒られた。納得出来ない。
そこから医者が母さんに話しかけ、そこで俺は家に帰る事になったらしい。
俺はベットからたちあがり、靴を履いて母さんと一緒に車へ乗り込んだ。

車での移動中に俺はあることに気づいた。
それは自分の名前や今までの記憶がほとんど思い出せないのだ。
なぜだろう、とは特に考えずに外の景色を見回していると母さんが話しかけてきた。
「ったく。あんまり心配させないでね。仕事を途中で切り上げて病院に向かったんだから」
その瞬間、俺はどこかの駐車場に止まったと同時に、意識が無くなった。