死神のお仕事



確かに。フワッとしてるのに何故か重く濃厚な感じがして、だからこそ余計にもう片方の感覚が刺激されたりするというか…


「…サエキさんは…死神の方々はこれに、嫌な感じはしないんですか?」

「嫌な感じ?」

「こう、なんか耐え難い感じ…熱帯地域みたいな…湿度が高いのに暑い所みたいな、ビニールハウスに入った時のモワッとした濃い空気というか…ジメッとしてるみたいな、ずっとここに居たくない嫌な感じ…」

「……」

「フワッと美味しそうと思う反面、それと同じぐらい気持ち悪さがあるんですけど…これは普通な事ですか?」

「いや、俺らからしたら普通じゃ無いな」

「……」

「ただ、人間からしたらそうなのかもしれない。自分達の魂な訳だし。無意識に拒否反応が出るんだろ」

「……拒否反応」


自分達の魂。私の中の半分残った人間の部分が発する信号。


食べてはいけない。食べたくない。


「元人間の死神でもその感覚が残る奴が居るんだから、まだ残ってるおまえからしたら結構酷いんだろうな」

「…え?」