死神のお仕事



「…え、見える人…って、見えないんですか?」

「見えてたら今頃大騒ぎだろ」

「え?じゃあサエキさんも?」

「ん?」

「サエキさんの事もみんなには見えてないんですか?」

「…あー、いや。俺はどっちも」

「どっちも?」

「隠す事も出す事も出来る」


「普通は死に近い人間が見える事もある、くらいなんだけど…まぁ俺は特別だ」…なんて。また出た、俺は特別なんだぞ宣言。

それなのに「特別ってなんですか?」と聞いても教えてくれない意義悪をするサエキさんは、本当に特別なのだろうかと疑問に思う。今だってもしかしたら見えてるのは私だけだったりして……って!


「え⁈ 今は⁈ 今はどうなんですか⁈ 」

「何が?」

「今は見えてるんですか⁈ どうなんですか⁈ 」

「見えてるけど…なんだよ、それがどうした?」

「あぁ……見えてるんならいいんです…」


良かった。ここでサエキさんが見えてなかったら今までの私は大きな独り言を呟く不審者になってしまう所だった。危ない危ない。