死神のお仕事



「私…も」

「あぁ。俺の事が分かるんなら、あの時の事もちゃんと覚えてんだろ?」

「……」


…あの時の事。

私が事故に遭った日の事。真っ白な場所でこの人と出会って、生きる為に受け入れた事。


ーーそれは私も同じ。

あなたは死神、私もーー


「しに、がみ」


ポツリと溢したその言葉は、不思議な事にスッと馴染んでいった。それによって露わになる、靄のかかってハッキリしなかった部分。見つからなかった…本当は見ないようにしていた、その答え。


「私が倒れたのも…死神、だったから?」

「お、察しが良いな」


その通りだと、ニヤリと口角をあげる彼は言った。そしてその後続いたのは、だから私を迎えに来た、という今の現状に繋がる言葉。