死神のお仕事



こうなったらなんか食べなきゃ…でも確か、さっきのが最後…あぁもう、今日特に目眩多い…ヤバイなこれ、誰か助けを、呼ばないと…


立ち上がろうにも、立ち上がれない。しかも変に立とうとしたせいでフラついた身体が椅子から崩れ落ちてしまった。

クラクラ、グラグラ、グルグル…目の前がスーッと暗く、落ちそうになる。


誰か…誰か、


…助けて。



「悪い、待たせた」



そんな声が、遠のく意識の向こうで聞こえた気がした。


あぁ…やっぱり、夢じゃなかったんだ。


「しに、がみさん」


そこで意識は、プツリと途切れたーー…





…ーー目を覚ますとそこは、見覚えの無い場所だった。


上半身を起こして辺りを見回す。広いリビング。そこに置かれた大きなソファ。の上で、目覚めた私……誰かの家だろうか。カタカタと、キーボードをたたく音が辺りに響いている。


「起きたか」