死神のお仕事



日を追うごとに段々と、足り無いという実感が湧く。身体にとってのエネルギーが足りていないのだ。

でも食べ物を食べればなんとかなっていた。足り無いながらも少しは力になっていたし、クラっときても何とか持ち堪えられていた。でももう…なんか、危ない。


最近のは危ないって、自分で分かる。

自分だからこそ分かる。


美緒も何となく私の様子に気づいてるみたいで、最近は様子を見に違う講義の後でもすぐ会いに来てくれるけれど、今日は用事があって美緒は先に帰っている。

するとそんな日に限って6限まで講義があった私は最後まで大学に居て、最近周期が短くなった目眩がまたやってきた事で、折角講義が終わったっていうのに立ち上がるのがままならなくなってしまう。

またか、と思いながらも、もうここは机に突っ伏すしかない。この具合、このまま一人で歩いて帰るのは無謀だと思ったからだ。


…にしても、ヤバイ。グルグルしてきた。


一人で帰らなきゃと思うと余計に悪くなる気がした。誰かがいれば倒れても何とかなると思える分の余裕が生まれて、案外平気だったりするけれど、美緒は今日居ないし、もう遅い時間だからみんな足早に帰ってしまった後だった。講義室には私一人だ。