死神のお仕事


私の中にはサエキさんの魂が入っていた。
でも私はそれを交換する契約をしてしまった。

サエキさんの魂は、サエキさんの知らない所で他人に渡る事になる。


こんな事になるなんて…あの時、サエキさんは自分の魂を分けて、私を生かしてくれたんだ。そんなの知らなかった。そんな大切な事、なんで教えてくれなかったんだろう。

だったらもっと大切にした。私が私を危険に晒したりしなかった。だってこの魂はあの人のものだったのだから。私に分けてしまった今、サエキさんは大丈夫なのだろうか。身体に異変とかないのかな。私はすぐ燃料切れになるけど、サエキさんは?

そういえばさっきセナさんがなんか、濃くなったとか、言ってたような…


「セナさん、濃くなったって?」

「サエキさんの匂いが。魂貰った?」

「…点滴は昨日して貰いましたけど…」

「それは人間の魂。死神のは出来ないよ」

「……」


全然記憶に無い。寝ている内の出来事だったのだろうか。