良い人ですごく優しい。でも、どうしてもその優しさを勝手に悲しく感じてしまう自分がいる。この優しさが彼を不幸にしているような気がして、だから今こういう生き方になってしまったんじゃないかって…
あぁ違う、違うのだ。それは私の勝手な捉え方であって、死神側からしたらそれはむしろ喜ばしい、羨ましい事で…
…そうだ、死神側。私はまだ人間としてしか捉えられていない。
死神なのだ、私だって。だから今、ここまで来たのだ。魂の気配に誘われながら。ここに来てって、魂の呼び声を聞きながら。私だって…死神になれる。私も死神。死神として仕事をしに、ここまで一人で来たんだ。
だからその為にも今、やらなければならない。
「…あの、アラタさん。ここは私に任せて貰えませんか?」
「…え?」
真っ直ぐ視線を向けた先、アラタさんがピタリと動きを止めた。そして困ったように首を傾げる。
「でも…あかりちゃんは魂が苦手だって聞いたけど…」
「はい。正直、前回は腰を抜かして大泣きしました」
「そ、そうだよね、そう聞いたよ。あれと同じヤツがもうこの直ぐ先にあるんだよ?分かってる?」
「はい」
「それを回収しにいくんだよ?」
「はい。分かってます」



