_____キーンコーンカーンコーン
チャイムがなる。
教室でチャイムを聞くのは何ヶ月ぶりだろう。
「SHR始めるぞ…あれ、泡沫…」
教室に入ってきた担任の動きがドアのそばで止まる。
「おはようございます。」
へら、と笑いながら頭をさげると担任がにっこりと笑った。
「ふふふん、今日は私のクラスは全員出席じゃないかふふふふ。」
先生の気持ち悪い笑いに皆が笑い声を上げる。
「そうだ、転校生な。」
先生の後に続くように男子が教室に入ってきた。
女子からは黄色い声が、男子からは驚きの声。
私もさすがにびっくり。
その男子は真っ白の髪をして、その上耳にはヘッドフォンを付けている。
ふ、不良かな。
担任とその男子が黒板の前に立ち、担任が紹介を始めた。
「今日から私のクラスの一員になる鈴音レイ君だ。ハーフで皆と違うところもある。あと難聴でヘッドフォンを付けてる。ふざけて取るんじゃないぞ?鈴音、言っておきたい事はあるか?」
「あ…いや。無い、です。」
そう言うと開いてる席....私の隣の席に座った。
隣の席か…う、うーん、緊張。
「じゃあ、紹介終わったし今日の予定言うぞー__」
「あ、あの。よろしく。」
小声で言い鈴音君に笑いかける。
「…。」
鈴音君が真顔で頷く。
は、反応が薄い。
まぁ、しょうがないよね?
仲良くなるには時間だよ時間。
SHRが終わり、保健室に戻ろうと席をたつと鈴音君も立ち、どこかへ行ってしまった。
どこ行くんだろう…1時間目は教室なのにな。
