「あのさ、そこ僕の席なんだけど。」

え!?慌てて椅子の後ろの名前を見る。

ー杉原 桃太郎

本当だっ!間違えちゃったっ。
初日からなにやってんのっ私!

口をあけ死にかけている私を睨み

「君、耳悪いの?よく見たら顔も悪いね。早くどけてくんない?君の席は隣。」

な、なんなの!?
間違ったからってひどいよっ!

「あ、あなたにゆあれたくないです!
でも、桃太郎って名前いいですね。
私もフルーツの名前な…」

相手の顔を見た私。
そこにあったのは
私よりも小さな顔、ツヤツヤ肌、長いまつげ、整った鼻。
まさにイケメンというのがふさわしかった。

「えっ」