銀髪と呪眼と赤い外套~夢の競演特別編~

俺、メグ、乙女。

三人を前にしても、ガーラは臆する事がない。

それどころか。

「まぁいい。予定は狂ったが…四門メグ、その呪眼貰い受ける」

彼女は片膝をついて床に手を当てる。

その瞬間、床に直径5メートルほどの魔方陣が浮かび上がる。

「さぁ出ておいで、私の可愛い下僕達。仕事だよ…」

ガーラのその言葉に呼応するように。

「!?」

魔方陣から、白骨死体が鎧を纏ったような姿の魔物達が無数に這い出してきた。

スケルトンと呼ばれる不死の魔物。

大抵はガーラのような術者によって操られる。

それ自体はさして強くもないらしいのだが。

「面倒なもの使うわね…『無限召喚』なんて…!」

メグが険しい表情を見せた。

無限召喚。

その名の通り無限に召喚を行使し続ける魔法。

その召喚魔法を発動させる魔方陣を破壊しない限り、永遠に召喚を続ける。

かなり高度な術式で、恐らくは召喚術の名門、エルウィンド家の魔女にしか使えないという魔法だ。