「ありがとう!」


「どういたしまして。寒いからコートも着て行きなよ?」


「はい」


「じゃ、昼ごはん食べよっか。のんびりしてたら1時来ちゃうからね」



神崎さんが机の上の服を片付ける。


その間に、私は神崎さんが選んでくれた服に着替えた。



「いただきまーす」


「はーい、デートどこ行くの?」



和稀が来てくれるまで神崎さんは病室に居てくれるらしい。



「どこでしょう…」



私は苦笑いをする。


和稀のことだから決めてない気もするんだよな……



「じゃあお楽しみだね」


「はい」




……




昼ごはんも食べ終わり、もうすぐ1時。



ガラガラッ



「柚!」


「あ、和稀!」



和稀は結構ラフな感じの服装だった。


似合ってる、よねぇ……



「じゃあ行くか、……って、あ、こんにちは」



和稀が神崎さんに気づいたみたいで、軽く頭を下げる。