「で、結局何にする?」
「もう決めてるよ」
「え!?何それ!?早く言ってよぉ!」
愛花がすごくびっくりした顔をした。
「しおりだよ」
「しおり?何か意外だね」
「そのしおりには意味があるから」
「意味って?愛してる、とか?」
「違うよぉ」
えー、じゃあ何よ…とブツブツ言っている愛花。
「またいつか教えるね」
「え、今教えてよ、ケチ」
「ケチでけっこう〜」
あははっと愛花と笑いあう。
「愛花、時間大丈夫なの?」
外はだいぶ暗くなってきていた。
「え、もうこんな時間!?私帰るわ」
「うん、今日はありがと〜」
「バイバーイ」
手を振って愛花を見送る。
愛花がドアを閉めた瞬間、部屋が静まり返った。
何しよう……
和稀にクリスマスのメールしようかな。

