……



「ただいま〜」


「あ、柚おかえり。ちょっとちょっと」



リビングでテレビを見ていたお姉ちゃんが私を手招きした。



「なに?」


「お姉ちゃんに感謝だよ〜柚」



お姉ちゃんはふふふっと笑った。



「もう、なに?」


「ジャジャーン!」



そう言いながらお姉ちゃんはバッグからあるものを取り出した。



「しおり……?」


「そうそう!探すの苦労したんだからね〜。やっぱこの時期は難しいかぁ」


「え、くれるの?」


「もちろん!そのために探したんだよ」


「……?まぁありがと」



私はしおりを受け取って眺める。


しおりには、押し花がされてあった。


青い小さな花……


かわいい……



「それ、何の花か分かる?」