「お姉ちゃん、持ってきてくれてありがとう」


「ううん。じゃーね」


「うん」



明日……言うつもり。


頑張ろう。


ごめん、和稀…愛花…




……



「和稀、愛花、ちょっといいかな…?」



翌日、2人に休み時間に私の席に来てもらった。



「どした?」



隣で立っている和稀が言う。


愛花は、友達の席を借りて私の正面に座っている。



「あのね…、もう、入院するの……」


「え!?」


「……」


「11月3日からだって。もっと生きるために必要だから…、入院するよ」


「柚……」


「……」



和稀はずっと無言で聞いていた。



「柚!」



愛花が私の手を両手で握る。



「お見舞いいっぱいいくからね!元気でいなくちゃダメだよ!」



愛花がニーって笑った。



「あはは!うん、そうだね」



私もつられて笑う。