時の流れっていうのはとても早いもので、もうすぐ11月になる。
私の命がつきるまで……残り約2ヶ月。
はやすぎるよ……
コンコン
私の部屋のドアがノックされた。
「はぁーい」
「柚?今ちょっといい?」
「お姉ちゃん!どーぞ」
お姉ちゃんが部屋に入ってきた。
ローテーブルを挟んで私と向かい合わせになるように座った。
「どしたの?」
「……これ、お母さんから。お母さんは渡しにくいっていうから私が持ってきたの」
お姉ちゃんは気まずそうにしながら茶色い封筒をテーブルの上に置いた。
何だろう……
私は封筒を開ける。
すると中から出てきたのは…
「入院、手続き……」
「うん……」
やっぱり、きたか……
前々からお医者さんは入院のことを口にしていたし、痛みも増してきている。
たくさんの資料が入った封筒が、
「手続きしろよ」って言っている気がした。