「柚がどう思ってんのかはまた今度聞くよ。じゃーな」
和稀が私の髪をくしゃくしゃっとすると立ち上がった。
私も、言わなきゃね…
和稀はそう考えている間にもドアのほうへ歩いていっている。
和稀が髪に触れた時、ドキッとした。
変わらないって言ってくれて、嬉しかった。
すごいや、いつの間にかこんなに好きになってたんだ…
「待って…!」
私は和稀を引き止める。
まさか止められるとは思ってなかったみたいで、和稀は驚いた表情で振り返った。
「私ね…、私も…、和稀のことが好きっ!」
「え……」
いきなり目の前が真っ暗になる。
和稀の匂いがする。
そっか…抱きしめられてるんだ。
「柚、嘘じゃないよな…?」
「うん」
「よかった、これで柚が俺のもんになる」
「うん」
「何でも話せよ。俺がずっと支えてやるから」
「うん……っ」
私の目から涙が溢れてくる。
「ちょっ、泣いてんのか!?」
「嬉し涙だよ…」
病気のこと、しばらくは忘れていよう。
今が幸せならそれでいい。

