私は諦めて愛花のところに戻る。
「和稀逃げたんだってさ」
「しょうがない奴だね」
休み時間は…まだある!
よし、昨日のお父さんの話でもしようかな〜
「愛花、昨日ね……っ!あっ……」
痛い……っ!
いつもより痛みが増している。
顔が苦痛で歪むのが分かる。
「柚?柚どーしたの⁉︎」
愛花がびっくりしている。
他のクラスメートも見ている気がする。
私は大きな深呼吸を何回も何回もする。
「スーハー、スーハー……」
そろそろ、大丈夫かな…
「大丈夫、落ち着いてきたよ」
「ほんとに⁉︎保健室行く⁉︎」
「大丈夫だから。でも早退しようかな」
「うん、気をつけて帰ってね……」
「ありがと、バイバイ」
先生に早退することを告げ、バックをとって家に帰る。
「はぁ…これからこういうこと増えるのかな…」
住宅街を歩きながら考える。
そりゃそうだよね、進行してるんだし…

