ワスレナグサにこめて…



ウォータースライダーは、ジェットコースターほど並ばずに乗れた。


……私達はウォータースライダーをなめていた。



「普通こんな水かかる⁉︎」


「レインコート着てても濡れたね〜」


「こりゃレインコートなかったら無理だわ」


「うん……」



私達はレインコートをたたみながら和稀達のもとへ向かう。


和稀達はベンチに座って話していた。


「お待たせ〜」


「おう…って、濡れてんじゃん」


「レインコートあっても濡れた」


「俺らやめといてよかったわ」



和稀がふっと微かに笑う。


「パレードまでまだ少しあるね」


「うん。どうする?」



私が尋ねると律君がいきなり立ち上がった。



「ちょいアイス買ってくるわ。わりぃ、愛花ちゃんついてきてくれる?」


「え、いいけど……」


「ほら、行こ行こ」



律君が愛花を急かして連れて行ってしまった。



「お前ら元気だなぁ」


「あはは」



さすがにちょっと疲れたけどね……