今日は月曜日。
昨日1日しっかりと考えた結果、
病気のことは皆には内緒にしようと思った。
気を遣わせてしまうんじゃなくてそのままで楽しみたい。
隠し通せるかは別だけど…
ピーンポーン
今朝もチャイムが鳴る。
大丈夫、今まで通り。
私が病気だって分かっただけで、私の周りは何も変わらない。
……私が死んでも、何も変わらないのかな。
ふとこんな考えが頭をよぎってしまった。
ううん、今から学校なんだ。
気持ち切り替えないと。
「じゃあお母さん、行ってくるね」
「あ、今日の夕食は会わせたい人がいるから外食する予定なの。だから早く帰ってきてくれる?」
「うん、分かった」
お母さんもいつも通り接してくれている。
その会わせたい人っていうのが少し気になるけど……
「ほら、早く行かないと!」
「あ、そーだった!!」
私は家の玄関の扉を勢いよく開けた。
私はだいぶ前から自分の体がおかしいのには気付いてた。
長い距離をあまり走れない。
すぐに息が切れて、立ち止まってしまう。
だから学校には早めに家を出て、余裕をもって登校するようにしている。
「柚遅い!!」
「愛花(マナカ)ごめん。お母さんと話しててさぁ」
「ふーん。それより昨日のさ……」
私は親友の愛花と一緒に、いつも何でもない話をしながら学校に行っている。