ワスレナグサにこめて…



「うん……」



私は少し戸惑い気味に返事をする。


そして私はお母さんの隣に、お姉ちゃんはお父さんの隣に座る。



「柚が帰ってきたから柚のことを話すわね」



お母さんの重い空気から病気のことを話すんだって何となく分かった。


お父さんとお姉ちゃんも何かを感じとったのか、真剣な顔になる。



「柚は心臓の病気で3日前に余命半年と言われたわ。年を越せるかも分からないの」


「そんな……!」



お姉ちゃんが口に手を当てる。


お父さんは下を向いているからどんな表情をしているのか分からない。



「治療も受けられたんだけど、柚はギリギリまで学校に行きたいって言ったの。私はそういう柚の意思を大事にしたいと思ってる」


「そうか……」



お父さんは顔を上げ、私を見据えた。


お姉ちゃんは必死に涙をこらえているように見えた。


妹が欲しかったと言っていたお姉ちゃん。


その妹がもう少ししたらいなくなるって知らされたんだ。


辛いよね。


私も、辛い……


そしてしばらくは重い空気が続いて誰も喋らなかった。