「…ゲ、ゲホゲホ…ゼェ…ゼェ…」 あ、あの力…本当に死ぬかと思った… それにしても、殺された人達はなぜ狙われたのだろう? あの男の子は、悪霊と言うより怨霊だ。 恨み…? では、あの女の子は? 私はそれから眠る事が出来ず、朝を迎えた。 理由もなく大学を休む訳にもいかず、いつも通り自宅を出た。 2時間おきに痛む小指で、思い出す女の子の姿。 気の休まる時など、私には無かった。 今の私に分かる事… それは、このままでは、いずれ自分が死ぬという事だけだった―― .