立ち上がろうとしても、身体が動かない!!
男の子はニコリと笑うと、私の首に手を掛けた――
「良かった…
もし、あの男の人に関わってたら死んでたかも知れないよ」
あの男の人って、ロン毛の人の事?
戸惑う私を見下ろしながら、続けて言った。
「こんな風に――!!」
男の子が、私の首を掴んでいる手に力を入れた!!
と、とても、幼い子共の力とは思えない!!
もうダメだ、意識が薄れていく…
男の子は私の苦しむ顔を見ると、薄ら笑いを浮かべた。
「まだ殺さないけど…」
そして、ゆっくりと手を放した。
「邪魔をしないで…」
そう言い残すと、霧の様にスッと消えた…
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